少しでもFXをやろうと試みたことがある人であれば、一度は聞いたことがあるであろう言葉が、「バイナリーオプション」ではないでしょうか。
しかし、「バイナリーオプションって何?」「FXとバイナリーオプションってどう違うの?」という疑問を持つ人も多いと思います。
この記事では、そんな人のためにバイナリーオプションがなんたるかを基本からわかりやすく解説していきます。ぜひ最後までお付き合いくださいね。
バイナリーオプションって何?

バイナリーオプションは、オプション取引をもとにした金融商品の一種です。
金融商品とは、一般に金融取引における商品を指します。では、バイナリーオプションにおける金融取引とは、どのようなものでしょうか。
それは、「選んだ通貨ペアの為替レートが一定時間後に、指定した目標レートより”上昇する”か”下落するか”を予測する取引」になります。上か下かを予測することから、投資の世界では「ハイ・ロー」とも呼ばれます。
バイナリーオプションがどういう金融商品なのかは、名前を日本語訳すれば、より理解しやすくなります。
バイナリーオプションの「バイナリー(binary)」を直訳すると「二進法」で、そこから、「0か1かの二者択一」という意味に転じます。そして、「オプション(option)」は「選択権」です。よって、バイナリーオプションを日本語訳すると、「二者択一の選択」という意味になります。
このことからも、「上昇する」か「下落するか」の二者択一を選ぶ金融商品だということが、わかっていただけると思います。
バイナリーオプションってどうすればもうかるの?

バイナリーオプションでは、「円安になると利益を得られる」チケットか、「円高になると利益を得られる」チケットのいずれかを購入します。
要するに、「上昇する」か「下落するか」のどちらかのチケットを購入し、結果が予測通りになれば利益が得られるということです。
取引から結果判明までの流れは?
バイナリーオプションの取引は、以下のような流れで行われます。
- バイナリーオプションの取引をはじめる「取引開始」
- チケットの購入がはじまる「購入開始」
- 購入が終了する「購入終了」
- 取引結果が決定する「判定時間」
- 条件達成で払い戻しが行われる「支払時刻」
2.「購入開始」~3.「購入終了」までの時間や、3.「購入終了」~4.「判定時間」までの時間は、各取引会社によって異なります。自分の投資スタイルにあった取引会社を選びましょう。
取引の基本の流れは?
では次に、実際に取引を行う際の基本的な流れについてご説明します。取引における工程は、5つだけと非常にシンプルです。
- 通貨ペアを選択
- 時間帯を選択
- 目標レートを選択
- 目標レートより円安か円高かを選択
- 購入数量を入力
たったこれだけで、あとは判定を待つのみとなります。
取引時間に決まりはあるの?
実は、バイナリーオプションには取引可能時間が設けられています。いつでも好きな時間に取引ができるわけではないので注意しましょう。
以下が、バイナリーオプションの取引可能時間帯をまとめたものです。
バイナリーオプションの取引時間 | ||
---|---|---|
回号 | 取引可能時間 | 判定時刻 |
第1回 | 8:20 ~ 10:18 | 10:20 |
第2回 | 10:20 ~ 12:18 | 12:20 |
第3回 | 12:20 ~ 14:18 | 14:20 |
第4回 | 14:20 ~ 16:18 | 16:20 |
第5回 | 16:20 ~ 18:18 | 18:20 |
第6回 | 18:20 ~ 20:18 | 20:20 |
第7回 | 20:20 ~ 22:18 | 22:20 |
第8回 | 22:20 ~ 翌0:18 | 翌0:20 |
第9回 | 翌0:20 ~ 翌2:18 | 翌2:20 |
第10回 | 翌2:20 ~ 翌4:18 | 翌4:20 |
取引可能時間外は、オプションの新規購入と保有オプションの売却はできません。
この表に記載した時間以外でも、クリスマスや年末年始等、外国為替市場の流動性の低下が予想される時期や、重要経済指標の発表等が予定されている場合には、回号の開催回数が変更となる場合があります。
投資資金はどれくらいかかるの?
バイナリーオプションは、株式や債券、FXなどほかの金融商品より少ない資金で取引することができます。
掛け金の上限と下限は業者ごとに決められており、たとえば、ハイローオーストラリアという有名なバイナリーオプション業者の場合、1000円~20万円となっています。
バイナリーオプションの最低掛け金は、業者によって異なりますが、100円~1000円ではじめられる業者も存在します。
バイナリーオプション取引の利益と損失はどれくらい?

バイナリーオプションは、損益がどれくらいになるのかを事前に把握しやすい投資です。
予測通りに為替相場が動いた場合、チケットの購入金額とペイアウト金額との差額分を利益として得ることができます。
反対に、結果が予測通りにならなかった場合は損失を被りますが、失うのはチケットの購入金額分のみ。FXなどと違って、相場が予測に反してどれだけ大きく動いてしまったとしても、購入した金額以上の損失を被ることはありません。
投資において資産管理はもっとも大切な事柄のひとつですが、負け額をあらかじめ計算できるというのは非常に大きなメリットです。
値動きの予想はどれくらいすればいいの?
株式やFXなどの投資では、値動きの幅が損益の大きさに直結します。値動きが大きければ大きいほど利益は膨らみますし、その逆もしかり。そのため、正確な値動きの予想は必要不可欠な要素となります。
一方、バイナリーオプションなら、目標レートより「円安」か「円高」かのどちらかになるだけで利益が確定されるため、たとえわずかな値動きであっても、リターンが狙えます。条件がクリアされてさえいれば、1Lotあたりのペイアウト額は一定のため、値動きの幅によって払い戻しが少なくなることはありません。
ただし、だからといって適当なベットをしていては、投資ではなくただのギャンブルになってしまいます。専門書を読み込むなど、しっかりと知識を身につけておくことをおすすめします。
このままだと絶対に負けると分かったときは?
予想に反して、大きく値動きしてしまい、「このままだと絶対に負ける」と途中でわかってしまうことも多々あります。
そんなときは、ただ時が来るのを待つだけではなく、途中でチケットを売却することができます。途中でチケットを売却することによって、損失を最小限に抑えることができるのです。
反対に、相場が予測通りに動き、「利益は満額取れなくなってしまうが、もう利益を確定させたい」という場合でも、チケットを売却することができます。
一度購入したチケットは、判定時間まで必ずしも保有する必要はないのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
バイナリーオプションは、少額からはじめられ、かつ、ローリスクでリターンを得ることができる投資です。
投資方法も、ハイかローかを選ぶだけと非常にシンプルですが、やってみると意外と奥が深い。決して単なるギャンブルになってしまわぬよう、しっかりと勉強はしておきたいですね。