【FXテクニカル分析】モメンタムの基本情報と活用方法を解説!

「モメンタム」とは、現在の価格と過去の価格を比較することで相場の勢い(加速・減速)を分析するテクニカル分析の手法の1つです。

相場を分析することがFXにおいて重要なことなので、この記事ではFX取引において重要なテクニカル分析の「モメンタム」の基本情報と活用方法を紹介していきます。

【FX】モメンタムとは?

現在の価格と過去の価格を比較することで相場の勢い(加速・減速)を分析するテクニカル分析の手法で、以下の計算式を使います。

①当日の終値-N日前の終値
②当日の終値 ÷ n本前の足の終値 × 100

計算式が①と②の2つあると思いますが、証券会社によって、比率と差のどちらを計算式に採用しているかは異なるので注意が必要です。

自分が利用している証券会社がどっちの計算で行っているかは分析前に確認しましょう。

①当日の終値-N日前の終値の場合

プラス:当日の価格>過去の価格 ⇒ 上昇トレンドの可能性
マイナス:当日の価格<過去の価格 ⇒ 下降トレンドの可能性

②当日の終値 ÷ n本前の足の終値 × 100の場合

モメンタムの数値と100水準の関係性は、次のとおりです。

M=100:現在の価格=n本前の足の終値
M>100:現在の価格は、n本前の終値より高い
M<100:現在の価格は、n本前の終値より低い

また、モメンタムの数値は100から大きく乖離するほど、現在の価格がn本前の終値から離れており、価格の変化率が大きいことを意味しています。

モメンタムの数値が大きい:価格の上昇率が高い
モメンタムの数値が小さい:価格の下降率が高い

モメンタムの使い方

それではモメンタムの使い方を見ていきましょう。

モメンタムのラインの傾きは、トレンドの勢いを表し、以下のように見ることができます。

モメンタムの傾き=急:トレンド方向の勢い強い
モメンタムの傾き=緩:トレンドが緩やかに上昇(下落)

傾きが緩やかになっていくのは、トレンドの勢いが衰退していることを示唆しており、トレンドフォロー派は保有ポジションを手仕舞い、逆張り派の攻勢が強まる段階に移行しているので、順張りで仕掛ける場合は注意が必要でしょう。

3つのシグナルでトレンド転換を読み取る

上昇トレンドにおいて、次の3つのシグナルが連続して発生すると、トレンド転換orレンジ移行の可能性が高いです。

押し目に対応する、モメンタムの極小値が切り下がる
前回のモメンタムの上昇幅を、下落幅が上回る
モメンタムの極大値&トレンドの高値が共に切り下がる

モメンタムをエントリーシグナルとして利用

モメンタム指標は、押し目買い(戻り売り)やブレイクアウトにおけるエントリーシグナルとして利用することもできます。

①チャネル内におけるモメンタムの最安値を、モメンタムが下抜けたら売りを仕掛ける

最高値をモメンタムが上抜けたらブレイク買い
最安値をモメンタムが下抜けたらブレイク売り

②上昇トレンドにおいて、モメンタムが100を再び超えると、トレンド方向の勢いが復活して価格が再上昇する

上昇トレンド:モメンタムが100を下抜け、再度上昇したら押し目買い
下降トレンド:モメンタムが100を上抜け、再度下落したら戻り売り

モメンタム指標を使う上での、3つの注意点

最後にモメンタムを使う上で押さえておくべき注意点を紹介するので、頭に入れておきましょう。

1.トレンド相場でモメンタムを使った逆張りは注意

上昇トレンド相場において、モメンタムが過去の最大水準に到達しても、買われすぎと考えて逆張り売りで仕掛けるのは危険です。

トレンドはさらに勢いを増し、大きく上昇することが多々あります。

2.騙しのブレイクアウトでのモメンタムの動きに注意

ブレイクアウト手法では、ブレイクアウトの勢いを確かめるためにモメンタムが使われることがありますが、上昇ブレイクアウト時にモメンタムも同時に上昇しても、必ずしもブレイクアウトが成功するわけではありません。

モメンタムが上昇するだけでなく、レンジやチャネル内におけるモメンタム最高値を超えることができているかを確かめ、最高値をモメンタムが超えてない場合は、ブレイクアウトの勢いが弱く、ブレイクアウトが失敗に終わる可能性を考慮しましょう。

3.相場のボラティリティはわからない

モメンタムは価格の変化率を測定できますが、相場のボラティリティは正確に測定できません。

モメンタムとボラティリティの低さと乖離した動きをすることがあるので注意が必要です。

まとめ

モメンタムは注意点を踏まえて、使うことで相場の勢いが分析できるのでFX初心者の方でもぜひ取り組んで欲しい分析方法の1つです。

他のテクニカル分析と組み合わせることで相場予測の精度が上がることも期待できるので、一つのパターンとして頭に入れておくことをお勧めします。

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