FXの自動売買ツールを使いたい初心者必見! メリット・デメリットなどを把握しよう

FX自動売買ツールって何?

FXの自動売買ツールは、プログラムを利用して自動的にFX取引を行うツールです。最初に設定さえすれば、あとは自動で、誰でも簡単に取引ができます。

自動売買ツールが相場の状況を一日中チェックして注文をしてくれるので、仕事などで忙しくチャートを見る時間がないときでも、タイミングを逃さずに取引ができます。

自動売買を利用すると、長期間にわたって無理なく取引を続けられるので、長期的に利益を出すことを目的としている方に向いた投資方法といえるでしょう。

FXの自動売買のメリット

FXの自動売買のメリットを紹介します。

拘束時間が少なく余裕を持てる

自動売買は、システムが24時間自動で取引を行ってくれるため、拘束時間が少なく余裕を持った取引を行うことができます。

裁量取引だと、取引スタイルにもよりますが、エントリーから決済までチャートを見続けなければいけないときもあります。ポジションを保有している間は、少なくとも精神的な負担もあるものです。

しかし自動売買なら、決められたプログラム通りに取引を行ってくれるため、その間も別の投資を進めたり、外出したり好きなことをしたりすることができます。

感情を挟まずに一定のルールで取引を行える

システムが決められたルール通りに取引を行ってくれるため、感情を挟まずに一定ルールで取引を行うことができます。

裁量取引の場合は、取引技術だけではなく、メンタルコントロールも大切です。特にメンタルコントロールができていない初心者の方は、損切りができず大きな損失を出してしまうこともあります。

ルールを守りながら取引を行うということは、簡単なようで難しいものです。その点、自動売買であればメンタルコントロールが必要ないため、初心者の方でも継続的な利益を目指しやすいといえます。

有名トレーダーの自動売買アルゴリズムを利用できる

すでにFXで実績をあげている有名トレーダーが開発した自動売買アルゴリズムを選んで使うこともできるため、自動売買を使えば初心者の方でも簡単に取引をすることが可能です。

1万時間の法則という言葉があるように、FXで本格的に稼げるようになるまでには非常に長い時間がかかるといえます。10年間とはいかなくても、それくらいFXで稼ぐのは難しいことですし、最初から覚えなくてはいけないことも多くあります。

しかし自動売買であれば、初心者でもストラテジーを選ぶだけで上級者と同じ取引が行えるため、気軽に取引を始められるといえます。

FXの自動売買のデメリット

自動売買を始める前に、注意しておけなければいけないことがあります。注意点やリスクを正しく知ったうえで、自動売買を使い始めましょう。

裁定取引よりも実質手数料が高い

ほとんどの自動売買では、スプレッドだけではなく売買手数料もかかるため、取引コストが高くなります。裁量取引の場合、スプレッドのみが実質の手数料ですが、自動売買ではスプレッドに手数料が上乗せされます。

FX会社によっては、自動売買にかかる手数料が無料なところもありますが、基本的に取引コストは裁量取引よりもかかるということを覚えておきましょう。

相場の変化を見極めなければならない

自動売買は完全放置とはいかず、相場の変化によって設定を変えたり自動売買を止めたりしなければなりません。

自動売買アルゴリズムなどにより運用成績が大きく左右される

自動売買の種類はたくさんありますが、どのアルゴリズムを選んでも稼げるかといえばそうではありません。

その時々によってアルゴリズムの向き不向きは変わりますし、中には詐欺のようなアルゴリズムが販売されていることもあります。

自動売買での失敗リスクを減らすためにも、まずは大手FX会社が提供しているアルゴリズムを選んでみると良いでしょう。

FX自動売買の初心者に向いたやり方

初心者の方が、自動売買を始めるにあたってのやり方を紹介します。

少額から自動売買を行う

いきなり大きな資金で運用を行うのではなく、まずは少額から始めてみましょう。自動売買のことを詳しく知らないのに大きな資金で運用すると、大きな損失を出すリスクが高くなります。

まだFXのことをわからない初心者の方が大きな損失を出してしまうと、精神的な負担が特に大きくなってしまいます。FXが怖くなり、取引を続けられなくなってしまうかもしれません。

長期的に自動売買を使って資産運用をお考えの方は、まず1万円など自分にとって少額と思える金額で投資するところから始めてみましょう。

自動売買は余剰資金で行う

投資の基本ですが、FXの自動売買は余剰資金で行いましょう。

余剰資金とは、生活費や緊急時・非常時の備えとして必要なお金を除いたお金のことです。つまり、余っているお金のみで投資を行うということです。生活費から拠出することや、誰かからお金を借りて投資を行うことはやめておきましょう。

FX自動売買ツールのタイプを知る

自動売買プログラムには、大きく分けて4つのタイプがあります。この4種類の違いを紹介していきます。

リピート型

リピート型は設定が楽なため、初心者に向いている自動売買です。値幅を設定すれば、あとは自動的にシステムが売買を繰り返してくれます。シンプルなプログラムになっているため、初心者でも簡単に使えることがメリットです。

リピート型は、売買注文を細かく仕掛けて、コツコツ取引して利益を上げていきます。たとえば「1ドル110円で買い、1ドル115円になったら決済する」という注文と、「1ドル111円で買い、1ドル116円になったら決済する」という注文を細かく仕掛けることで、幅広く収益チャンスを拾っていきます。

このようにリピート型は、幅広い価格帯に注文を仕掛けることを基本とした、中長期向きの運用方法といえます。

選択型

選択型も初心者向けの自動売買です。FX会社が用意したストラテジーを選ぶだけで取引を始められます。

ここでいうストラテジーとは、相場の状況を踏まえて売りや買いの指示を自動的に出す売買プログラムのことです。世界中の投資家やプログラマーが作った優秀なストラテジーを選ぶだけで、効率良く自動売買できます。

最初にストラテジーを選べば、あとは自動的に24時間売買をしてくれるため、普段忙しい方が副業として取引をするのにも向いています。

設定型

設定型はどちらかというと中・上級者向けの自動売買です。選択型ではすでにあるストラテジーを選ぶだけでしたが、設定型ではストラテジー、つまり自動売買プログラムを投資家自身が設定する必要があります。

カスタマイズの自由度が高い分、売買に関する知識と経験がないと活用できません。FXの経験が豊富な人が選ぶべきシステムだと言えます。

MT4

MT4(メタトレーダー4)とは、世界中で利用されているFXのプラットフォームのことです。こちらも基本的に自分でプログラミングする必要があるため、上級者向けの自動売買です。

MT4は自動売買や詳細なテクニカル分析もできる高機能なプラットフォームです。非常に高性能なため、テクニカル分析を重視しているトレーダーから人気を集めています。

ただし、高性能すぎるため、FXを始めたばかりの初心者が使いこなすのは難しいかもしれません。

おすすめのFXツール

ここからは、初心者におすすめの自動売買ツールを、FX会社別にご紹介します。

FX会社は競い合って新しい機能が搭載されたFXツールを開発しています。ここにあげたツール以外にも、さまざまなツールがありますので、自分に合ったツールかどうかは、実際に試してみてから決めるようにしてください。

インヴァスト証券【トライオートFX】

インヴァスト証券の「トライオートFX」は、簡単に自動売買を始めたい方におすすめできるツールです。

「自動売買セレクト」というサービスで、人気の高い設定や実績の良かった成績を確認できますので、初心者でもショッピング感覚で設定を選べます。収益率のランキングから自分の好みの自動売買を選ぶだけで、初心者でも収益の高いトレードを始められるのです。

トライオートFXはカスタマイズ性も高いのが特徴で、ユーザーから設定を募集し、それを共有するサービスも行っています。

FXブロードネット【トラッキングトレード】

FXブロードネットの「トラッキングトレード」は、幅広く注文を仕掛けて、コツコツ利益を狙うことが基本のシンプルなシステムです。ただし、外為オンラインの「iサイクル2取引」と同様に、仕掛けた注文幅が、相場の変動にあわせて動きます。

取引を始めるまでに必要な設定は、「取引する通貨ペア」、「買いもしくは売り」、「注文を仕掛ける全体の幅」、「運用額」の4項目だけです。この4つの基本設定を入力すると注文間隔なども自動的に決まります。

アイネット証券【ループ・イフダン】

アイネット証券が提供する自動売買「ループイフダン」は、「買い」または「売り」のどちらかを選んで、利食い幅を決めるだけのシンプルなシステムです。

上昇相場または下落相場の間にレンジ相場の時期があっても、ループ・イフダンでは設定を変更しなくても構いません。結果的に上昇するのか、下落するのか予想できれば稼働できるのが特徴です。

コツコツ自動売買を繰り返していくタイプの自動売買は、システムの使用にあたり、手数料がかかるところがほとんどです。しかし、ループイフダンは手数料が無料なので、取引回数が多くなる場合にメリットがあります。

マネースクエア【トラリピ】

マネースクエアの「トラリピ」は、リピート型自動売買の元祖ともいえるツールです。上下動を繰り返しながら動く相場に対し、相場の特性を利用して利益をあげていきます。

「買い注文→決済注文」という組み合わせを複数仕掛けて、そのルールにあわせて売買を繰り返します。 相場が動きそうな位置に注文を仕掛けておけば、相場がそこを通るたびに自動的に売買をしてくれるのです。

外為オンライン【iサイクル2取引】

外為オンラインの「iサイクル2取引」は、「安く買って高く売る」といったシンプルな自動売買ツールです。

FX会社選びに迷っている初心者にとっては、このようにシステムがシンプルな自動売買ツールがおすすめと言えるでしょう。なぜなら、システムがシンプルな分、設定も簡単だからです。

また、トレンドに自動に合わせる機能も持ち、仕掛けた注文幅が、相場の変動にあわせて動くことも特徴です。利益確定幅のカスタマイズなど自由度も高く、評判の高いツールとなっています。

FX自動売買ツールの選び方

FX初心者が自動売買ツールを選ぶとしたら、何を基準に選ぶとよいのでしょうか。ここでは、自動売買ツールの選び方について見ていきます。

手間がかからないこと

初心者にとって、取引を開始するのに手間がかかると、それだけでもハードルがあがってしまいます。さきほどの選択型のように、FX会社が用意したストラテジーを選ぶだけであれば、それほど手間はかかりません。

逆に設定型やMT4のように、自分で細かく設定をしなければいけなかったり、プログラミングが必要なものは、初心者には少々ハードルが高いと言えるでしょう。

選択型であれば、自動売買プログラムの特徴を把握し選択するだけで、自分の望みに近い取引が自動的に行われていきます。

リピート型も簡単に取引できますが、どの価格帯に注文を設置するのかといった設定を検討しなければなりませんので、選択型よりは取引を始めるまでに手間がかかります。とはいえ、一度設定してしまえば、あとは繰り返し自動的に取引を行ってくれますので、初心者でも簡単に始められるでしょう。

トレードをイメージする

リピート型はコツコツ利益を狙うタイプです。相場の値動きに合わせて売買を繰り返して利益をあげていく形ですので、トレードの内容もイメージがしやすいのではないでしょうか。

自動売買でも事前に設定した注文方法どおりに売買を繰り返し、数百円から数千円の細かい利益を積み上げていくことになります。

選択型や設定型、MT4のようなストラテジーにそって取引を行うタイプは、自動売買プログラムに規定された取引手法にあわせて売買を行っています。

相場におけるトレンドの方向を見極め、数万円単位の大きな利益を狙っていくのが、リピート型との大きな違いです。

リスクをイメージする

自動売買ツールはその種類ごとにリスクが異なります。リピート型の場合、注文を設置する価格帯を決めてその中で売買を繰り返すことが目的ですので、想定した価格帯を超えてしまうと取引はストップしてしまいます。そうなってしまうと結果的に、含み損が増えていくだけになってしまうでしょう。

ストラテジーにあわせて取引するタイプの場合は、自動売買プログラムが実際の相場に合わないことがあります。そのため取引がうまくいかなかった場合に、損失を抱えやすくなるのです。過去に例がないような値幅で相場が動いたときなどは、自動売買プログラムが追いつかず、結果的に大きな損失を抱え込むことになる可能性があります。

自動売買ツールを利用する場合は、どのようなリスクがあるのか事前に把握して、リスク管理がしやすいツールを選ぶとよいでしょう。

いろいろなツールを使ってみる

初心者の場合、どのようなツールが自分に合っているかわからないでしょう。そこで、まずは各社が用意している様々な自動売買ツールを試してみて、自分の取引の考え方に近いツールを選ぶのもよい方法でしょう。

どんなにいいツールでも、自分の取引スタイルと異なっているのでは、望んだとおりの結果は出せません。

さまざまな自動売買ツールが用意されていますので、複数のFX会社の口座を開設して、実際に利用しながらツールの良し悪しを判断すればよいでしょう。

信頼できる会社か?

FX取引を行っている会社はさまざまです。実績のある会社や利用者の評判のよい会社など、信頼できる会社を選ぶことが重要です。

自動売買は長期間の取引で利益をあげることを目指しています。その間にその会社の業績が悪化したり、サービスが変わってしまっては意味がありません。

長期の取引でも安心してお金を預けることができる、信頼のできるFX会社を選ぶようにしてください。

購入せずに使えるか?

FXの自動売買ツールの中には有料で提供されているものもあります。とくに、MT4のプラットフォームで作られた「勝ちに行く投資」を目的としたツールは、有料の場合が多いようです。

しかし、FX初心者の方の場合は、有料のツールを使っても、設定などが難しく。その効果を発揮できない可能性があります。まずは、FX会社が提供している無料のツールで構わないので、取引を始めてみることが大切ではないでしょうか。

FX自動売買の危険な運用法

FX自動売買は取引が自動となるだけで、自動で儲かるというものではない。FX自動売買の「ほったらかしでもOK!(戦略が間違えば、ほったらかしでは損する)」「初心者でもこれだけ儲かった!(一時的に利益が発生した可能性もあり、今後も続くかは分からない)」など、良い点だけを鵜吞みにせず、リスクが増える危険な運用方法も把握しておきたい。

FX自動売買で大損するケースとは?

FX自動売買で大損するケースは主に「今後の相場や自己資金に合わない運用を行った場合」だろう。「FX自動売買ツールの特性を理解していない」「短期で儲かりたいから、自己資金に見合わない無理な取引量で自動売買を稼働させた」などの原因が考えられる。こうしたFX自動売買で大損に繋がる原因と対策は、本格的に運用を検討する前に把握しておくといい。

また、FX自動売買で稼げない人の共通点もピックアップしたので、こちらも参考にしてほしい。

FX自動売買の「勝率」を過信すると…

FX自動売買ツールには、「過去の相場で優秀だった設定や売買プログラム」を掲載しているところも多い。そこには利益額と共に勝率が参考データとして紹介される場合もあり、勝率80%以上など、一見すごい成績を収めているものもあるが、それを鵜呑みにして、自動売買を稼働させてもうまくいかない可能性がある。

過去実績を参考にする場合、今後の相場でも通用するかどうかが重要となるため、FX自動売買の勝率を過信すると、落とし穴にハマる危険があるので注意したい。

FX自動売買の設定をランキング任せにするのは危険なのか

「自動発注・リピート系」の自動売買における「設定」や「シストレ系」における「自動売買プログラム」は、各ツール内に過去実績をもとにしたランキング形式で、紹介されることも多い。

利益を出している設定や売買プログラムなのだから安心だろう、とそのまま利用することは控えたい。たとえランキング1位の設定やプログラムだとしても、今後の相場でも儲かる保証はない。

FX自動売買の設定を決める方法や過去実績の良い設定の使い方を知れば、こうしたランキングは有効に活用できることもあるので、焦ってランキングの設定をそのまま稼働させることだけは避けたい。

まとめ

FXの自動売買は、FX取引の初心者にも向いた取引方法です。また、24時間ツールが自動的に売買を繰り返してくれますので、普段忙しい方にも向いていると言えるでしょう。

自動売買には、相場の値動きに合わせて売買を繰り返すリピート型や、FX会社の作った自動売買プログラムに任せて取引をする選択型など、FX会社によってそれぞれ違ったツールが提供されています。

こうした自動的に売買を行ってくれるツールを活用することで、FXの初心者でも無理なくトレードを始められます。さまざまなツールを実際に試してみて、自分にあった自動売買ツールを選ぶことで、快適なトレードができるでしょう。

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