FXと株にはどんな違いがあるのか詳しく解説!

投資を検討する際、まず選択肢にあがってくるのがFXと株の人が多いと思います。どちらも商品の種類や取引手法を始めとする情報も世に多く出回っており、実際に投資をしている人も多いです。

FXと株それぞれにどのような特色があって、自分の行いたい投資にはどちらが適切なのかをまずは比較検討する必要があるでしょう。

FXと株の違い

この記事ではFXと株の違いについてまとめたのでぜひ参考にしてください。

それでは早速見ていきましょう。

投資対象の違い

FXと株がそれぞれ何に対して投資を行い売買する金融商品か投資対象を比べてみましょう。

FXは世界各国の中央銀行が発行している通貨が対象です。

円や米ドル、ユーロや人民元など世界中の通貨が投資対象で、一般的にFXではドル/円など通貨ペアと呼ばれる異なる2つの通貨の組み合わせ単位で投資を行います。

また、投資可能な通貨や通貨ペアの数はFX会社によって異なるので、事前に確認が必要です。また、自動売買や特殊な注文方法などの特色もFX会社によって違います。

株式投資は証券取引所に上場している企業の株式が対象です。

証券取引所には数万単位の会社が上場しており、その中から投資に適した企業の銘柄を探し出し、そこに投資を行います。

近年では、米国や欧州といった海外の証券取引所に上場している企業にも証券会社によっては投資を行うことができるようになったため、その選択肢は数万にものぼっています。日本で人気の投資信託は複数の企業をパッケージにしたものが主流となっています。

取引できる時間の違い

取引可能時間を比べてみましょう。

FXは、平日24時間取引・注文が可能です。日本の祝日でも取引を行うことができるので、投時間を縛られず自由に投資することができます。

つまり、どんな仕事をしていてもどんなに空き時間が深夜であったとしても投資できるというメリットがあります。

株式投資は、平日9:00から11:30までと12:30から15:00までが取引できる時間です。日本の祝日には取引はできません。FXに比べて時間的な制約が大きいことは事実ですが、その分取引できる時間が限定されているので、集中して投資に専念できるというメリットもあります。

一部の金融商品を織り交ぜることで取引できる時間は延びますが、24時間取引可能なFXに比べると、株式投資は取引できる時間は限られています。

手数料の違い

国内現物株式には取引手数料、FXには「スプレッド」があります。それぞれどのようなものかみてみましょう。

国内現物株式の取引手数料は、取引が成立した代金に応じて設定されている場合と、定額制の場合があります。

一方FXの取引手数料は、多くの会社で基本的に無料です。しかし、FXには買値と売値の差である「スプレッド」があリマス。この「スプレッド」は実質的な手数料であり、その設定はFX会社、通貨ペアによって異なります。

なお設定されている「スプレッド」は原則固定であり、取引時間帯によっては大きく拡大することもあるので注意してください。

加えて、毎月第一金曜日に発表される米国雇用統計や、米連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)による金利政策の発表時は「スプレッド」が急拡大しやすいです。

インカムゲインの違い

投資を行うに当たってそこから得る収益の種類にはキャピタルゲイン(資産売却益)とインカムゲイン(資産保有益)の2種類があります。

FXにもスワップポイント(金利差調整分)と呼ばれるインカムゲインは存在します。これは口座にポジションを保有している間は原則毎日発生するもので、通貨ペアを構成する2通貨の国の政策金利の差から得られる仕組みとなっています。

高金利通貨とよばれるメキシコやトルコ、南アフリカなどの国は政策金利も高く、一方で日本やヨーロッパなどの国は低金利政策を採っているため、高金利通貨と日本円の組み合わせでは非常に大きなスワップポイントが発生します。

株式投資は、配当金と呼ばれるインカムゲインを年に1~2回もらえます。配当金は株式を保有している株主に対して企業が事業利益の一部を分配する仕組みです。

一部の企業は高配当銘柄として株主の人気を集めていますが、企業収益が赤字に落ち込んだ場合には無配(配当金なし)となるケースがほとんどなので注意です。

レバレッジの違い

レバレッジとは投資を行う際に手元の資金(証拠金)の何倍の金額を取引できるという仕組みです。投資を行うにあたって軽視されがちですが、資金効率に大きく関わります

FXは最大25倍までレバレッジをかけることができます。つまり、手元に10万円を用意すれば250万円分の取引が可能にです。もちろん発生する差損益も25倍となるため非常に資金効率の良い取引を行うことができるのです。

ただ、FX会社が設定するレバレッジは最大値となります。そのため自身が取引を行う際には取引スタイルに合った適切なレバレッジ(実効レバレッジ)を選択することが重要なポイントです。

株式投資は現物株の場合は1倍、信用取引なら最大約3.3倍のレバレッジをかけることができます。低レバレッジですので、資金効率はFXに比べ良いとは言えませんが初心者なら十分でしょう。

取引に必要な最低資金の違い

FXは数千円から始めることができます。それはレバレッジのかけ方によって必要となる資金を調整することができるため、投資戦略の選択肢が幅広いです。

株式投資は数万円~数百万円の資金が必要です。レバレッジを大きくかけられない上に、1000株や100株を1単元とした単元株と呼ばれるシステムが必要資金が大きくなってしまいます。

値動きの違い

FXと株式投資には値動きについても違いがあります。

FXには原則的に値幅制限はありませんが、1日1%前後の値動きにとどまることが多く、何かビッグイベントがあったとしてもその値動きは3-4%程度にとどまります。年間で見ると最大30%といったところです。

通貨は国の経済状況を表していることもあり、あまりに大きな動きには各国中央銀行や政府が介入を行って自国通貨を安定させようと動きます。

株式投資には値幅制限がありまが、FXに比べてはるかに大きく動きます。株価が1年で10倍となる銘柄も一定数で存在しており、1年で100倍となる銘柄もあります。一方で、投資した会社が倒産すれば株価は0円となってしまうというリスクがあります。

このように株式投資はFXに比べて値幅が大きく、損失が発生するスピードもFXに比べて速いという点が特徴です。

主な変動要因の違い

FXは取引する通貨の国の金融政策や経済状況(ファンダメンタルズ)が主な値段の変動要因です。

各国が発表する政策金利やGDP、また要人の発言でも相場は大きく動くので、多くのFX企業ではこれらをほぼリアルタイムで配信する機能を用意しています。

株式投資は投資先の企業の業績が主な値段の変動要因です。

決算のみならず新規事業開始のお知らせや業務提携や合併などのIRも値段に影響を与え、発表を受けてその企業の価値がどう変化していくかということを常に考慮しておく必要があります。

また、グローバルに事業を展開している企業だとFX同様に海外の経済や為替動向にも株価は左右されるので、集めるべき情報は多岐にわたります。

最後に

FXは株と違って少額の資金にレバレッジを掛ける方法で大きな金額の取引ができ収益を期待できることが特徴です。そのため、株式投資と比較すると資金面では投資を始めるハードルが低いでしょう。

また、取引時間が限定されている株と異なり、FXは平日24時間いつでも取引ができるメリットがあるため、もちろん平日の日中のみ取引可能な株式投資と比べると時間的な制約も少ないのは嬉しいポイントです。

株式投資は上場している3700以上の膨大な株式会社の中から個別に企業分析を行い、投資する株式を選択する必要がある一方で、FXの場合は株と違って基本的には各国の金融政策や世界情勢をチェックするだけでどの通貨に投資するかを選べます。

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