MT4(MetaTrader4)は、ロシアのメタクオーツ(MetaQuotes Software)社が開発・提供している取引プラットフォームのことで、おもにFXの取引ツールとして世界中の多くのトレーダーに愛用されています。
これからFXを始めようと思っている人も是非使ってみてほしいので、この記事ではMT4の特徴・魅力を紹介していきます。
MT4とは?
MT4はMetaQuoto社が作ったFXのトレードツールです。MetaTrader4を略してMT4と呼ばれています。MT4を使うと、裁量トレードだけではなく自動売買もできます。
自動売買システムやインジケーターの自作もできる優れたツールになっています。おそらく世界中で何百万人もの人に使われていて、FXといえばMT4という状況です。
MT4の特徴
MT4の特徴を裁量トレーダー、システムトレーダー、初心者の3つの目線から紹介していきます。
裁量トレーダー的な目線だと
・インジケーターやツールを自作できる
・高度にカスタマイズ可能
・FXのデータが無料
・セミオートマなトレードが可能(半分裁量、半分自動売買)
・外部データにアクセスするインジケーターを作れる
まず、インジケーターが豊富で、無料のインジケーターがネット上のいたるところに転がっているという利点があります。次に、インジケーターや様々なツールを自在に自作できるので、自分向けに高度にカスタマイズすることができます。また、FXやコモディティや株価インデックスのリアルタイムデータが無料で入手できるというのもMT4の大きな利点です(業者によって取得できるデータの種類が異なります)。
そして、MT4のすごさとして、外部データにアクセスするインジケーターやEAを作れることがあります。通常インジケーターというのは、サーバーが提供してくれる4本値と出来高情報しか使えません。MT4は自分が用意した外部データ(CSVデータなど)を読みこむことができるので、スキルさえあれば何でもできてしまいます。例えば、機関投資家の売買履歴に関するデータ、ソーシャルメディアなどのビッグデータの集計データ、などをあらかじめ用意しておき、そのデータを読み込んで使うインジケーターというのも可能です。そんなことができるFXツールは、MT4とMT5ぐらいしかありません。
システムトレーダー目線
バックテストが簡単にできる
FXのデータが無料
なんちゃってではなく、本格的に何でも作れる
無料のサンプルコード、テンプレート、ライブラリなど多数ネット上に転がっている
まず、MT4向けのプログラミング言語であるMQL4はとっつきやすいです。C++やC#などととても似ているので、プログラミング経験者は一瞬でコーディングできるようになります。
MQL4が初めてのプログラミング言語という方は、そこで学んだスキルをそのままC#などのコーディングに活かせるでしょう。
また、FXやコモディティーや株価インデックスの過去データを使ったバックテストがいとも簡単にできます。出来合いの売買ルール(たとえば移動平均線のゴールデンクロスなど)を組み合わせて即席で売買システムを作れるツールはいろいろ存在します。
しかしそういったツールではなかなか勝てるようにはなりません。MT4ではもっと本格的に細かく売買システムを作り込むことができます。アイデアさえあれば思いつく限りどんな売買システムでも開発することができるでしょう。
MQLのサンプルコードやテンプレート、ライブラリはネット上にいくらでも転がっているので、非常に学びやすくなっています。
初心者目線では
無料でデモ口座が使える
リアルタイムのFXデータで「本番さながらの」でもトレードができる
とっつきやすい
MT4は無料のデモ口座を作ることができます。その無料のデモ口座ではリアルタイムのFXデータを使い、本番とほとんど変わらない環境でデモトレードができます。
デモ口座はいくつでも作成することができ、無期限に使用し続けることができます。MT4は初心者にとって、直感的に操作できるのでとっつきやすいツールです。
なぜMT5ではなくMT4?
メタクォート社は、MT4の後継モデルであるMT5をすでにリリースしています。なぜMT5を使わずにMT4を使うのでしょうか?
まず、MT4は長いこと使われているので、ネット上の解説コンテンツが豊富で、無料インジケーターやEAのサンプルがたくさんあります。自分でいろいろと作れる人にとっては、プログラムコードのライブラリ、テンプレート、サンプルコードなどがたくさんあるので、システムやインジケーターを開発しやすいです。
次に、MT5はものすごくパワーアップしてるけど、そこまで求めているFXトレーダーが少ない。というのがあります。MT5になって進化した部分は、以下のようなことです。
最適化をP2Pで行える(他人のPCパワーをつかってバックテストができる)
MT5は板情報や歩み値がある商品、つまり株や先物もトレードできるように設計されている
しかしこういったことは普通のFXトレーダーにとってそんなに意味がありません。だからMT5に乗り換えるよりも、MT4のメリットの方が大きくなってしまっています。あと、自動売買システムやインジケーターのコードを書くための言語がMT4とMT5では少し違っていて、MT4向けのプログラミング言語(MQL4)の方が少し簡単です。以上のような理由から、まだまだMT4を使い続けることをお勧めします。
最後に
まだまだしばらくはMT4を使おうMT5でしかできないEAやインジケーターを作る必要が出てきた時はMT5に乗り換えるという考え方でOKです。
MT4とMT5は使い方がほとんど同じなので、必要になった時にMT5に乗り換えても遅くはないです。